出発前にやるべき
10のこと
11年ぶりの5連休。長距離ドライブの前にやっておきたい点検と準備を、チェックリスト形式で整理した。出発1週間前に読んでほしい内容だ。
// 目次
まずやるべき——車の点検4項目
快適グッズを揃えるより先に、やるべきことがある。車が無事に走ることだ。長距離では、普段見過ごしている不調が顕在化しやすい。
1タイヤの空気圧と溝
最優先はここだ。空気圧が不足したまま高速を長時間走ると、バーストのリスクが高まる。しかも燃費も悪化する。空気圧は自然に抜けるもので、1か月で数%落ちるとされる。前回いつ見たか思い出せないなら、それは点検すべきタイミングだ。
あわせて溝の残りとひび割れも確認したい。スリップサインが出ていれば交換が必要だ。連休中に交換しようとしても、店は混んでいて希望のタイヤがない可能性もある。今のうちに見ておくのが得策だ。
2バッテリーの状態
意外に多いのが、旅先でのバッテリー上がりだ。エンジンのかかりが悪い、ライトが暗いといった兆候があれば、出発前に交換を検討したい。3年以上使っているバッテリーは、点検してもらう価値がある。
特に注意したいのが、長時間のアイドリングや車中泊で電装品を使うケース。渋滞中のエアコン使用も負担になる。旅先で動かなくなる事態は、5連休の楽しみを根こそぎ奪う。
3ワイパーとウォッシャー液
9月は台風シーズンだ。ここを軽視しないでほしい。ワイパーのゴムが劣化していると、豪雨で前が見えなくなる。拭き取りにムラが出る、ビビリ音がするといった症状があれば交換のサインだ。
ウォッシャー液の残量も確認を。虫の付着や泥はねで視界が悪くなったとき、液がないと拭き取れず危険だ。撥水コーティングを施しておくのも、雨天の視界確保に効く。
4灯火類とオイル
ヘッドライト、ブレーキランプ、ウインカー——すべて点灯するか確認したい。ブレーキランプの球切れは自分では気づきにくいので、壁に向かって踏んでみるか、誰かに見てもらうのが確実だ。
エンジンオイルも、長距離前に量と汚れを確認しておきたい。交換時期が近いなら、出発前に済ませておくと安心して走れる。
タイヤ交換やバッテリー交換が必要になった場合、在庫の確保にも時間がかかる。早めの点検は、選択肢を残すことでもある。
9月特有のリスク——台風への備え
シルバーウィークは9月下旬。台風シーズンの真っ只中だという事実は、旅程を組むうえで無視できない。
・出発前に進路予報を確認——連休中に接近するなら、日程の前後をずらす判断も
・宿・現地の情報を早めに把握——通行止めやフェリー欠航の可能性
・冠水しやすいルートを避ける——アンダーパスや低い道は特に注意
・雨具を車に積む——傘だけでなくレインウェアがあると動きやすい
・タオルを多めに——濡れた荷物や体を拭く。地味だが効く
予報が悪いなら、無理をしない判断も大切だ。5連休あるからこそ、「天気の良い日に動く」という調整ができる。初日に固執せず、柔軟に組み替えたい。
詳しい判断基準は車の水没対策と保険の記事でまとめているので、雨のドライブが心配な人はあわせて読んでほしい。
渋滞に備える持ち物
5連休の高速道路は、渋滞を避けられない。渋滞そのものは防げないが、渋滞中の苦痛は準備で減らせる。
□ 燃料は早めに満タン——渋滞中は燃費が悪化し、SAの給油も混む
□ 飲み物と軽食——SAに寄れない前提で用意
□ 携帯トイレ——子ども連れは特に。使わずに済めばそれでいい
□ モバイルバッテリーと充電ケーブル——ナビと音楽で電池は減る
□ ゴミ袋——渋滞中に散らかる車内を保つ
□ 暇つぶしの用意——子どもの機嫌は渋滞中の最大の課題
□ ETCカードの挿入と残高確認——意外な落とし穴
とくに充電環境は要になる。ナビ、音楽、動画、連絡——渋滞中は車内の全員がスマホを使う。1ポートの充電器では取り合いになるので、複数ポートのシガーソケット充電器があると揉めずに済む。急速充電に対応していれば、休憩中の短時間でもしっかり回復できる。
ひとつずつ買い揃えるのが面倒なら、車載用にまとめられた防災セットを積んでおくのが手っ取り早い。連休のためだけでなく、そのまま車に常備しておけば、いざというときの安心につながる。
実際、車での立ち往生は連休中に限らず起こりうる。「買って使わずに済めばそれでいい」という種類の投資だ。
そして、どこが詰まるかを知っておくことも準備のひとつだ。渋滞のポイントは道路構造に起因するため、毎年ほぼ同じ場所で発生する。エリア別の要警戒地点はシルバーウィークの渋滞予測記事にまとめたので、ルートを決める前に目を通しておくと判断が早くなる。
車内を快適にする
長距離ドライブで意外と効くのが、座り心地の改善だ。数時間を同じ姿勢で過ごすと、腰や首に負担が溜まってくる。
特に同乗者は、運転という「やること」がないぶん、体の疲れを感じやすい。後席で眠れるかどうかで、到着後の元気がまるで変わる。
・ネックピロー(首枕)——後席で眠るとき、首が支えられるだけで疲労が段違い。子どもや高齢の家族にも効く
・ランバーサポート(腰当てクッション)——運転席の腰痛対策。長時間運転する人に
・シートクッション——座面が硬い車、または体格に合わない車で有効
・ブランケット——エアコンの冷えと、仮眠時に。9月下旬は朝晩冷えることもある
どれも数千円で手に入るものだが、5連休で往復何時間も乗るなら、投資対効果は高い。
シルバーウィークは9月下旬だが、近年は9月でも真夏日になる日が珍しくない。しかも渋滞にはまれば、エアコンをかけていても背中や太ももはシートに接したままで蒸れてくる。長時間座っていると、この不快感がじわじわ効いてくる。
背もたれと座面に風を通すファン付きのシートクーラーは、この「接触面の蒸れ」に直接効く。エアコンだけでは届かない部分を涼しく保てるので、渋滞の多い連休のドライブとは相性が良い。
レビューで「厚み」「硬さ」への言及を確認するのがコツだ。また運転席で使うクッション類は、運転姿勢を崩さないものを選びたい。ペダル操作に影響するほど座面が上がるものは避けるべきだ。
荷物をうまく積む
家族4人で5連休の旅行となると、荷物の量はかなりのものになる。ここで意識したいのが、「積める量」ではなく「安全に積むこと」だ。
また、後方視界を塞ぐほど積むのも避けたい。ルームミラーが使えない状態は、車線変更や駐車のリスクを大きく上げる。荷物は低く、重いものは下に、そして固定する——これが原則だ。
・ラゲッジ用の収納ボックス・コンテナ——荷物が転がらず、積み下ろしも楽になる
・シートバックポケット——後席で使うものを手元に置ける。子どものおもちゃや飲み物に
・ラゲッジネット・固定ベルト——荷崩れを防ぐ
・座席間の隙間収納——小物が落ちるのを防ぐ
整理して積めば、同じ荷室でも積める量が増え、しかも安全になる。旅先での出し入れも格段に楽だ。
なお、ルーフボックスやキャリアを使う場合は、車高が上がることを忘れないでほしい。立体駐車場や高さ制限のあるトンネル、宿の駐車場で引っかかるトラブルは、毎年必ず起きている。
子ども連れで行くなら
小さな子どもを乗せて長距離を走るとなると、大人だけのドライブとはまったく別の準備が必要になる。子どもが快適でないと、結局は運転する側もつらくなる。ここは投資する価値がある部分だ。
後席の様子が見えないという不安
チャイルドシートを後ろ向きに設置している場合、運転席から子どもの顔がまったく見えない。眠っているのか、体調が悪いのか、何かで遊んでいるのか——分からないまま何時間も走るのは、精神的にかなり消耗する。
そこで役立つのが、後席に取り付けるベビーミラーだ。ルームミラー越しに子どもの様子が確認できるので、いちいち停車したり、同乗者に振り返ってもらう必要がなくなる。
また、取り付けが甘いと急ブレーキで外れて飛んでくる恐れがある。しっかり固定できるもの、割れない素材(アクリル鏡面など)を選びたい。
「まだ着かないの?」への備え
渋滞中の車内で最も過酷なのは、実は子どもの退屈かもしれない。動けない、座り続ける、景色も変わらない。大人でもつらい状況を、子どもが我慢できるはずもない。
後席に取り付けるテーブル(チャイルドトレイ)があると、状況が変わる。お絵かき、おやつ、タブレットの置き場——「何かできる場所」があるだけで、子どもの過ごし方は大きく変わる。膝の上に物を置くより安定するので、落として泣く、という定番のトラブルも減らせる。
□ おやつと飲み物——こぼれにくい容器で
□ おもちゃ・タブレット——渋滞時の切り札
□ 着替え一式——飲み物をこぼす、酔って吐くは想定内
□ タオル・ウェットティッシュ——多めに
□ ゴミ袋——酔ったときにも使える
□ 酔い止め——使う前提で準備を
□ ブランケット——エアコンの冷え対策
「早く着きたい」と急ぐほど、車内の空気は悪くなる。5連休あるのだから、移動そのものを楽しむくらいの余裕を持ちたい。
忘れがちな「書類と番号」
最後に、地味だが忘れると困るものを挙げておく。
□ 運転免許証——有効期限も確認(連休中に切れていないか)
□ 車検証と自賠責保険証——車内にあるか
□ 任意保険の証券・連絡先——事故やトラブル時にすぐ出せるように
□ ロードサービスの連絡先——JAFや保険付帯のサービス。スマホに登録を
□ スペアキーの所在——万一の紛失に備え、誰が持つか決めておく
とくにレンタカーを使う人、家族の車を運転する人は、運転者の年齢条件や限定条件を必ず確認すること。「補償対象外だった」という事態は最悪だ。詳しくは自動車保険の完全ガイドでまとめている。
出発前チェックリスト(まとめ)
最後に、この記事の内容を一覧にまとめる。印刷するか、スクリーンショットを撮って使ってほしい。
| # | やること | いつまでに |
|---|---|---|
| 1 | タイヤの空気圧・溝・ひび割れを確認 | 1〜2週間前 |
| 2 | バッテリーの状態を確認(3年以上なら点検) | 1〜2週間前 |
| 3 | ワイパーゴム・ウォッシャー液を確認 | 1〜2週間前 |
| 4 | 灯火類の点灯・エンジンオイルを確認 | 1週間前 |
| 5 | 台風の進路予報を確認、日程を柔軟に | 直前まで随時 |
| 6 | 渋滞ポイントを把握し、出発時間を決める | 数日前 |
| 7 | 渋滞対策の持ち物を用意 | 前日まで |
| 8 | 快適グッズ(首枕・クッション等)を準備 | 1週間前 |
| 9 | 荷物を安全に積む(低く・重いものは下に・固定) | 当日 |
| 10 | 書類・保険・ロードサービス番号を確認 | 前日まで |
11年ぶりの5連休だ。せっかくの休みを、車のトラブルや渋滞のストレスで削られるのはもったいない。準備にかける数時間が、5日間の質を大きく変える。特にタイヤと台風の確認は、安全に直結する部分なので優先してほしい。
準備を済ませたら、あとは思い切り楽しむだけだ。良い連休を。
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