2026年の新型車
デザインが
賛否両論すぎる
AMG GT 4ドア・フェラーリ ルーチェ・ジャガー Type 01——今年公開された新型車たちが世界中でミームと化している。「これは冗談なのか」という声が上がった背景と、世界の反応をまとめた。
// 目次
2026年——デザインが「ミーム」になった年
AutoBild Japanは2026年5月29日の記事でこう書いた。「まずはMercedes-AMG GT 4-Door Coupé、そして今度はFerrari Luce——ここ短期間で、2台のクルマがインターネット上の”ミーム”と化している。そして、その最大の理由はデザインだ」と。
同記事の筆者は「これは冗談なのか?——新型フェラーリ ルーチェの写真を見た時、私が最初に抱いた感想はそれだった」と率直に記している。世界屈指の自動車ジャーナリストがここまで書くのは異例のことだ。
| モデル | 発表日 | ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 世間の第一反応 | デザイン評価 |
|---|---|---|---|---|
| AMG GT 4ドアクーペ(EV) | 2026.05.20(LA) | 5,094×1,959×1,411mm | 「テールランプが多すぎる」 | 賛否両論・クセが強い |
| フェラーリ ルーチェ | 2026.05.25(ローマ) | 未発表(5シーター・SUV寄りの車高) | 「Waymoみたいだ」「冗談なのか」 | 批判多数・株価8%下落 |
| ジャガー Type 01 | 名称発表2026.05.13 世界初公開2026年秋予定 |
未発表(低全高4ドアGT予想) | 当初「ジャガーらしくない」と大批判 | AMG・ルーチェ後に相対的に再評価 |
2027年前半に市場投入される予定で、価格は約12万ポンド(約2,500万円)から、ハイスペックモデルでは約15万ポンド(約3,200万円)以上になる見込み。トライモーター構成で1,000ps超・最大トルク1,300Nm超。正式なボディサイズはまだ非公開だが、プロトタイプの外観からロングホイールベースの低全高4ドアGTになることが確実視されている。
AMG GT 4ドアクーペ——「テールランプが多すぎる」問題
2026年5月20日にロサンゼルスで世界初公開された新型AMG GT 4ドアクーペ。1,169psというスペックの衝撃は本物だったが、デザインへの反応は真っ二つに割れた。
批判の中心——リアデザイン
最も批判を集めたのがリアビューだ。縦横に複雑に組み合わさったLEDのテールランプユニットは「多すぎる」「まとまりがない」という声が相次いだ。Top Gear Japanは「テールランプが多すぎるメルセデス AMG GT 4ドア」という表現を使い、批判的なニュアンスをそのまま記事タイトルに込めた。
この引用が示すように、ルーチェが登場したことで「AMG GT 4ドアはまだマシだった」という相対評価まで生まれた。AMG GT 4ドアへの批判が皮肉にも相対的に和らいだ形だ。
※比率はAIによる国内外のSNS・メディア反応の集計結果です(参考値)。
フェラーリ ルーチェ——「これは冗談なのか」と世界が騒いだ
2026年5月25日にローマで世界初公開されたフェラーリ ルーチェ。発表翌日に株価が最大8%下落し、時価総額にして約5,700億円が消えた。この数字だけで、市場がこのデザインをどう評価したかがわかる。
世界の反応——選りすぐりのコメント
日本のデザイン界からも「言葉を失う」
日本の著名自動車デザイナーである和田智氏(元アウディ、日産GT-Rのデザイン等に携わった人物)は、フェラーリ ルーチェのデザインを見て「言葉を失う」とコメントしたことが報じられた。伝統的なカーデザインの文法を熟知したプロフェッショナルがここまで表現するのは、それだけこのデザインが「自動車デザインとしての文法」から外れていることを示している。
ジョニー・アイブへの批判の本質
ルーチェのデザインを担当したのは元AppleのCDO、ジョニー・アイブ率いる「LoveFrom」だ。iPhoneやMacBookで世界を変えたデザイナーが手がけたフェラーリ——本来なら熱狂的に歓迎されるはずのコラボレーションが、なぜここまで批判されたのか。
専門家たちが指摘するのは「プロダクトデザインの論理とクルマの論理の根本的な衝突」だ。iPhoneは360度どこから見ても完結したプロダクトとして設計できる。しかしクルマは走行中の動的な姿・地面との接地感・キャビンとフードのバランスという「動くものの文法」がある。ジョニー・アイブの美意識はその文法を無視した——と多くのカーデザイン専門家は見ている。
フェラーリのCEOは「これまでフェラーリを検討しなかった層へのリーチが目的」と説明したが、それは既存のフェラーリファンにとっては「自分たちは切り捨てられた」という宣言に聞こえた。
※比率はAIによる国内外のSNS・メディア反応の集計結果です(参考値)。
ジャガー Type 01——叩かれていたのに「まだマシ」になった謎
最もシュールな展開となったのがジャガーだ。
ジャガーは「Type 00」「Type 01」というEVコンセプトカーを発表した際、いわゆるファンコミュニティから「ジャガーらしくない」「伝統を捨てた」と国際的な大反発を受けていた。ところがAMG GT 4ドアとフェラーリ ルーチェが発表されると、状況は一変した。
Top Gear Japanは「ジャガーが新型フェラーリEVを痛烈批判」という記事を掲載し、ジャガーが両社の発表後に突然「相対的に良く見える車」として注目を浴びている状況を皮肉まじりに伝えた。
同時期に発表されたジャガーの新型4ドアGT(1,000馬力超のEV)も、ルーチェやAMG GTの批判と比べると「まだ受け入れられる」という評価を得ている。
デザイン批判を受けていたジャガーが、さらに批判が集中するライバルの登場によって相対的に「良いデザイン」に見えてきた——これは自動車デザインの評価が絶対的なものではなく、「何と比べるか」によって大きく変わるという事実を示している。
なぜこうなったのか——EVデザインの構造的な問題
2026年に相次いで「物議を醸すデザイン」が登場した背景には、EVシフトという構造的な変化がある。
エンジンがなくなることでデザインの「文法」が崩れる
内燃機関エンジンは自動車のフロントに置かれ、そのサイズ・形状がボンネットの高さ・長さ・キャビンとの比率を決定していた。エンジンがなくなることで、これらの制約がすべて解放される。デザイナーは自由になった反面、「何を基準にプロポーションを決めるか」という指針を失う。
「プロダクトデザイン」と「クルマのデザイン」の衝突
テスラが「家電的なデザイン」で成功を収めたことで、多くのメーカーがプロダクトデザイン的なアプローチを試みるようになった。しかしフェラーリが示したように、それが既存のクルマ好きには「クルマらしくない」と映る。プロダクトデザインの美学とクルマのデザインの文法は、根本的に異なる。
「既存ファン」vs「新しい顧客」の価値観の衝突
フェラーリのCEOが言った「これまでフェラーリを検討しなかった層へのリーチ」という言葉に、この問題の本質がある。既存のフェラーリファンを満足させるデザインと、新しい顧客層を獲得するデザインは、2026年現在、同じ1台の車に同居できないのかもしれない。
結局どう見るべきか——音で車を選ぶ立場から
このサイトは「音で車を選ぶ」という価値観を大切にしている。その立場からこの論争を見ると、ある一点が気になる。
今年批判を浴びた車は、どれもEVだ。エンジンがなく、マフラーがなく、排気音がない。デザインへの批判が「見た目」だけでなく、「音を失った車」への根本的な拒絶反応を含んでいる可能性がある。「フェラーリらしくない」という批判は、外見だけでなく「あの音がない車はフェラーリではない」という感情と不可分だ。
AMGがV8サウンド再現モードを搭載したことは、この感情に対するひとつの答えだった。完全な代替にはならないが、「音を諦めない」という姿勢は評価したい。
2026年のデザイン論争は、結局「クルマとは何か」という根本的な問いに行き着く。走る喜び・音・排気・エンジンの鼓動——これらを失ったとき、そのブランドはまだ「そのブランド」なのか。フェラーリ ルーチェへの批判は、デザインへの不満だけでなく、自動車文化が転換点にあることへの不安の表れでもある。
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※本記事のデザイン評価・賛否比率はAIによる国内外のSNS・メディア反応の集計結果であり、客観的な調査データではありません。参考値としてご覧ください。










